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「赤い隣人」は最終回オチがゾッとする!ネタバレあらすじ有りの感想

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野原広子さんの最新作「赤い隣人~小さな泣き声が聞こえる」を読みました。

前作「今朝もあの子の夢を見た」が私的にあまり納得のいく作りではなかっただけに、今回は「さすが野原広子!」と唸るストーリー、そして見事な「大オチ」を堪能できました。

さっそく感想(ネタバレ有り)を書きたいと思います!

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「赤い隣人」のあらすじ(ネタバレあり)

登場人物

  • 小出 希(こいで のぞみ)・・・主人公、アパートに越してきたシングルマザー
  • ケンちゃん・・・希の息子、穏やかな男の子
  • 長谷川 千夏・・・希のアパートの隣の一軒家に住む主婦、一見幸せそうだけど…
  • モモちゃん・・・千夏の娘、しっかり者の女の子
  • 千夏の夫・・・出張でいつも家にいない
  • トヤマさん・・・希のアパートの下の階に住んでるおばあちゃん、お喋り好き
  • ちょっちゃんのママ・・・ケンちゃんの友達よっちゃんのママ、何かと希にアドバイスくれるけどその真意は…!?

何やらワケありの主人公・希(のぞみ)

希とケンちゃんの2人は小さなアパートに引っ越してきた。今日から新しい保育園に通うケンちゃんは、緊張で久しぶりにおねしょをしてしまう。

主人公の希も「もうすぐ小学生になるこんな時期に入るなんて、周囲におかしいと思われないだろうか?」と同じように不安に思っていた。

ケンちゃんはアパートの隣の一軒家に住むモモちゃんと仲良くなった。同じ保育園の同級生だということがわかり、希もモモちゃんの母親・千夏と仲良くなる。

アパートの下の階に住むおばあちゃんトヤマさんがケンちゃんに根掘り葉掘り質問しているのを聞き、希は「なんでも話しちゃダメよ」と注意する。

幼稚園で、ケンちゃんの友達よっちゃんのママに「モモちゃんのママと仲良しなの?」と聞かれ、なんだか不穏に感じる。

夜、外からピアノの音と何かを叩くドンッという音が聞こえる。不安になる希。

ケンちゃんがアパートの前の庭で遊んでいると、知らない人に話しかけれた。

「おとなりに気を付けて」

完璧主義なモモちゃんのママ、千夏

ケンちゃんが小学校に入学。入学式で隣になったよっちゃんのママに「いろいろな人と関わった方がいいわよ」とアドバイスされる希。

そのことを千夏に話すと

「あの人お節介なのよねー、人の家庭に踏み込んでくるっていうか、大きなお世話」

と言われ、なるほどと納得する。

希とケンちゃん、千夏とモモちゃんの4人で動物園に行くことに。千夏の全て手作りで栄養の考えられたお弁当に圧倒される。だけどモモちゃんがちょっとはしゃぐと厳しく注意する千夏に

「なんだか息が詰まる…」

とモモちゃんのことが心配になる希。

夜、外から泣き声が聞こえる。見に行くと、ゴミ捨て場で泣いているトヤマさんだった。

「モモちゃんに私があげたお菓子がゴミ袋に入れられて捨てられてるの。いつもなのよ。」

それっていつもゴミ袋の中を漁ってるってこと・・・!?

”おとなりに気を付けて”って、モモちゃんの家?トヤマさん?

チョコの大袋が1日で全部食べられているのを発見し、ケンちゃんに問いただすと

「モモちゃん、おうちではチョコレート禁止なんだって。かわいそうだから好きなだけ食べていいよって渡したら全部1人で食べたんだよ。ママにバレたらすごく叱られるんだって。だからナイショだよ」

と。ある日、モモちゃんのおでこに「青あざ」があるのを発見する。転んだのか、それとも虐待…?

ある日、ケンちゃんのテストの点数が低いのを千夏に愚痴ったら

「ちゃんと見てあげないとケンちゃんがかわいそうよ」

と言われ、子育てに関する本を渡される。”かわいそう”と言われたことにモヤモヤする希。

 

泣いてるモモちゃん、しつけ?虐待?

夜中に泣き声が聞こえる。やっぱりモモちゃんの声だった。次の日「大丈夫でした?モモちゃん泣いてるみたいでしたけど…」とそれとなく千夏に聞くと

「家を覗くなんて信じられない!他人の家庭に口出ししないで!うちのモモがしっかりしてるのは私が厳しくしつけてるから。ほったらかしてたらテストの点数だって悪いに決まってる。人の心配より自分の家庭の心配したら?」

と言われてしまう。

トヤマさんから「お隣に警察が来たらしいわよ」と言われる。

千夏の家に呼ばれる希。

「子どもが泣くなんてよくあることなのに、ケンちゃんの泣き声だって時々聞こえてるよ。…もしかして通報したの希ちゃん?

たじろく希。

ケンちゃんはモモちゃんから「ママがだめって言うからケンちゃんと遊べない」と言われたらしい。子どもの付き合いにまで口を出すなんて…、とますます怖くなる。

ケンちゃんはそれからよっちゃんと遊ぶように。しつけされたモモちゃんと違って、家の中がゴミだらけに…。

ケンちゃんがいない

ケンちゃんが、授業参観で寝ていたり、友達のケンカして学校から呼び出されたり、宿題を忘れたりと不出来なところが目に余るように。

帰宅すると、ケンちゃんがいない。

散々探しまくったあげく、アパートの隣の家の男性の家に行ってたらしい。

「知らない人に家に入っちゃダメでしょ!」

と叱ったら、

「おじさん、本当は家族がいるけど今はひとりぼっちで。子どもに買った電車のおもちゃがあるからそれで遊んでいいよって」

それでも知らない人の家に入ってはダメだと諭す希。

再び弁護士から電話。離婚が成立し、親権が希のものとなった。

そう、希は親権を成立させるために夫に行方も告げず逃げてきたのだった。

 

今度こそ、本当にいなくなったケンちゃん

ケンちゃんにパパと離婚することを告げた希。

ケンちゃんは「パパとちょっと離れて暮らすだけって言ったのに、うそつき!」と怒り出し、ついケンちゃんを蹴飛ばしてしまう。

次の日、目が覚めると布団の中にケンちゃんがいない。慌てて外に出るとモモちゃんもいなくなって千夏とモモちゃんのパパが探していた。

モモちゃんはピアノの発表会が嫌で逃げ出したみたいだった。

いつかの隣人が出てきて、

「男の子と女の子が駅の場所を探してたから教えたよ」

その駅は希とケンちゃんが元々住んでいた家の近くの駅だった。父親に会いに行くつもりだろう。

千夏に「パパから引き離してあなたがやってることは虐待よ!おまけにいつもほったらかし。」と非難される。

希も「モモちゃんはあなたから逃げ出したかったのよ!」と言い返す。

隣人が車を出し、一緒に探してくれることになった。どうやら悪い人ではないらしい。

自宅に付くと、パパに抱き着くケンちゃんの姿があった。

希の夫は「君のやったことは連れ去りだ」と非難するが、「君たちがいなくなってから今までヒドイことをしてたんだと気付いたよ」と反省していた。

言いたいことが言えた千夏

家事も育児も完ぺきにこなしてきたはずの千夏。モモちゃんに愛される子になってほしくて、厳しくしつけてきた。なのにどうして上手くいかないんだろう?

狂ったように育児書を読み直す千夏。

「もう本なんて読まないで!ママがこっちを向いて笑ってくれるだけでいいのに」

夫にも「愛されることになってほしいなら、まず君と僕がモモを愛さなきゃ」を諭される。

「どの口が言ってるのよ!ヨソの人にばかり優しくして!あなたが私を見てよ!」

千夏が夫に殴る蹴るの暴行。

夫に叩き返されて、ぶたれる痛さを知る。そして今までモモを叩いていたことを反省する。今まで、夫への怒りを娘にぶつけていたのだった。

赤い隣人の結末

離婚が成立した希。モラハラだった元夫は別人のように普通になった。ケンちゃんはパパとたまに会えるのを楽しみにしている。

希は一時期、千夏をとんでもない人だと思っていたけれど、最初に親しくしてくれたのは千夏だし、ほどよい距離感で付き合うことにした。

千夏は完璧主義をやめ、夫婦仲もよくなったみたい。希は千夏のことを人付き合いの苦手な”かわいそうな人”だと思う。けど赤の他人のことなんてどうでもいいと思う。

アパート階下のトヤマさん。スポーツクラブでベラベラお喋り。もちろん、今回の希一家と千夏一家のことも面白おかしくあることないこと憶測も含めて話している。それに気持ちよく相槌を打ち、より一層拍車をかけて聞いているのは、実は…。

(トヤマさんのお喋り相手は意外な(予想通り?)のアノ人!ぜひ実際に購入して本書をお読みください!

「赤い隣人」の感想(ネタバレあり)

いや~、面白かった!

伏線まんさい、親子とは?夫婦とは?しつけとは?考えさせられることがいっぱいありましたね。

「赤い隣人」の意味

私は当初、「赤い」の意味を血液の色、ホラーだと思っていました。違いましたね。

赤の他人の意味の「赤い」でした。

赤の他人の隣人なんてどうでもいい、気にしない。それをあれこれ詮索して周囲にお喋りしまくってるトヤマさん。老人でアパートで一人暮らし。きっと息子夫婦に敬遠されてそうなったんでしょうね。

みんな自分を正義だと思っている

千夏は冷凍食品やお惣菜を一切買わず、育児書を何冊も読みまくり、そんな自分を正義だと思っている。

一方の希は「千夏は厳しすぎて息が詰まる、モモちゃんはかわいそう」だと思う。

そんな希のことを、千夏は、「自分の気持ちを優先して子どもと父親を引き離して、ケンちゃんがかわいそう」だと思っている。

みんな自分のやってることが正しくて、そうじゃない他人の方が間違ってると思ってるんですよねー。

これって希と千夏ほど極端な例じゃなくても、子育てあるあるだなって思います。自分も気を付けなくちゃね。

今回も「連れ去り」がキーワードに

野原広子さんの前作「今朝もあの子の夢を見た」は夫婦間による子どもの”連れ去り”がテーマでした。

連れ去られた父親側の視点がほとんとで、女性の私としてはなんだかモヤモヤしてたんですよねー。

ですが今作の希は”連れ去った側”の視点。一緒にいたら心が潰されそうで、親権を取るには黙って行方をくらますしかなかった希。

連れ去られた側のケンちゃんの父親も、自分がどれだけ妻を追い詰めていたかを反省し、”連れ去るしかなかった”希のことを受け入れている。

こちらを読んでようやく納得できた気がします。

ielife.hatenablog.com

大オチ

オチはそれぞれ夫婦がおさまるところにおさまった感じでした。

トヤマさんが登場する大オチは予想もしてない展開に驚き!この記事のあらすじでは大オチに触れてませんので、ぜひ購入して本当の大オチを堪能してくださいね!

まとめ

終始不穏な空気で、すっきりした結末と思わせつつ、最後の最後にまた嫌な気持ちにさせる。

野原広子さんのこれまでの作風が好きな人なら絶対に満足いく作品です。

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