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「離婚してもいいですか?翔子の場合」がジワジワ怖いっ!【レビュー・感想】

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「離婚してもいいですか?翔子の場合」というコミックエッセイを知っていますか?

ほのぼのタッチのかわいらしい絵なのに、内容は全く逆で、夫婦の溝がリアルに描写されています。

料理雑誌「レタスクラブ」で連載中。「このレシピ今度作ってみよー♪」なんてウキウキした気持ちで読んでいると、終盤に登場するこのエッセイが一気に吹き飛ばしてくれ、すっかり料理のやる気がなくなってしまいます。っていいのか!

そんな、読むとモヤモヤ、イライラ、そして後からジワジワ怖くなる、「離婚してもいいですか?翔子の場合」を紹介します。

「離婚してもいいですか?翔子の場合」の内容

どこにでもある普通の家庭の平凡な妻、翔子。

子どもにも健康にも恵まれ、何一つ不自由はないはずなのに…。

夫との距離が離れ行くばかりの毎日が、積み重なっていくのです。

↓こちらで8話まで無料で読めますので(随時更新されてます)、ぜひ読んでみてください!

離婚してもいいですか?|野原広子|コミックエッセイ劇場

読みました?家事や子育てに全く理解を示さない夫に、イライラさせられますよね。

一見、巷に溢れている「離婚あるある」「夫の愚痴あるある」のように見せかけて、その小さなエピソードや主人公のボソッと呟く言葉がとてもリアル。グサッと胸に突き刺さります。

主人公・翔子の独白が怖い

例えば、

いつからだろう、私の毎日は「夫の機嫌を損なわないように」それを基準にまわっている

や、

今日も私は大嫌いな夫のために料理をつくる

なんて言葉はかなり刺さりますね。主婦なら誰でも少しは思い当たる節があるのでは?(あ、うちは離婚考えてないですよっ!)

子どもとの日常風景の中に挟まれる、主人公の顔の見えないうしろ姿に、この独白。・・・怖いです。

夫の本音が怖い

雑誌では8話以降も連載が進んでいて、9話からは夫の視点になりました。

夫が仕事で落ち込んでいると、子持ちの先輩女性が励ましついでに、「母は仕事のことだけで頭いっぱいにできないからね。仕事しつつ子どもとダンナと今日のごはんといろいろ考えなきゃだからね!」 と言いました。

ここで夫が「自分は仕事だけでいいんだ、それ以外のことは翔子がやってくれてるんだ」と妻の大変さに気付くのかと思いきや(んなワケないんだけど)、

うちの嫁はいまごろ家でのんびりしてるんだろな 

クソ夫がっ!(失礼)

そして夫の姉が登場。

なんか翔子さんていじめたくなるのよねー。だって言い返さないしいつもニコニコしててさ

 あー、7話の「私なんか仕事もしてるんだからもっと大変よ。翔子さんなんてラクしてるじゃない。」は、意図した嫌味だったのね。

夫は、翔子にそろそろ働いてほしいと思っている(自分の仕事がうまくいってないのもあって)けど、自分が小さい男と思われるのが嫌で、自分からは言いたくない。

言われなきゃ気付かないってところがイラつくんだよなぁ

そして夫の独白は続く。

出会った頃はいつもニコニコしてかわいい子だなぁって思ったけど

いまはただニコニコしてるだけのつまらない女だなって思う

怖い、怖い、怖い。

あー、でもこれはなんかわかる気がするなー。いつもニコニコしてる”だけ”の人って、本音が見えなくて私も苦手だ。

しかも翔子は心の中で「大キライ」と思いながらニコニコしてるんだもんなー。そしてそれがより夫を苛立たせて、そしてまた翔子は夫に怒られないようにニコニコする、と。

しかし、

うちの奥さんはたしかにニコニコしている。けどなんかちがう。

ウソくさい。

翔子の偽りの笑顔、バレてましたー。

作者の高等テクが怖い

最初の方は「翔子かわいそう」「夫クソ」と思わせておいて、読み進めると「本音を言わない翔子も問題では?」と気付かされるという、作者の高等テクニックがすごいです。すっかり作者の意図にはまっていました。

そして、「離婚してもいいですか?」というタイトル。私はこれ、気弱な主人公が我慢に我慢を重ねてようやく離婚に向けて動き出す奮闘記、だと思って読み始めたんですよ。

でも。

「離婚してもいいですか?」と、「離婚」という大事なことを第3者に許可を求めるという、主人公の主体性のなさを表しているんだな、と後から気付き、ゾゾゾーっとしました。

これも作者の意図したところなのでしょう。やっぱり作者も怖い!

この物語の前身

実は「離婚してもいいですか?翔子の場合」には前身となる「離婚してもいいですか?」という作品があります。

私は全然知らなかったですけど、かなり話題になってたんですね。

 ▶共感か?批判か?『離婚してもいいですか?』 物議が飛び交い重版決定!|株式会社KADOKAWAのプレスリリース

こちらの主人公の名前は志保。翔子と違ってパートで働いています。

私はまだ読んでないんですけど、Amazonのレビューを読むと、「主人公にイライラする」「ただの愚痴を読まされた気分」と評価の低い人と、「とても共感した」「心理描写が丁寧」と評価の高い人と、真っ二つです。レビューを読むだけでも面白い。

ネタバレが書いてあるレビューを読むと、どうもスッキリしない結末だったみたいですね。それもきっと、現実はそう簡単じゃない、という作者の意図なのでしょうね。

この前作の反響から「翔子の場合」が作られたのだろうから、今度は救いがある、夫婦の問題が解決するような結末になってるといいなーと思います。